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2019年7月22日3 分

正高佑志先生のコメント

昨日は「ハッパGoGo」を観てオフ会をしよう!というLegalize it に合流させてもらった。みなさん、とても穏やかで、合法化だけではなく、政治や社会問題も自由に話せる雰囲気で、とても気持ちが良い会で、あっと言う間の3時間でした。

中でも、いつも真摯なツイートをされている、医師でGreen Zone Japan代表理事の正高先生。

昨日、初めてお会いして

「こ、こんなにお若かったの?」と驚愕。

みなさん、日本の未来は明るい!

何と合法化後のウルグアイへもいらっしゃたことがあるとか。筆者は、上映素材取りにブエノスアイレスからフェリーでモンテビデオに行っただけなので、なぜ、ウルグアイに行かれたのか、とか、好奇心が刺激されている。

ということで、ご感想のご紹介。


「ハッパGoGoを観て」

大麻をテーマにした映画が、なんと配給にかかっているということで新宿K’s Cinemaに観に行ってきた。“ハッパGoGo”と題されたこの映画。 配給元であるAction Inc.の比嘉世津子さんはアルゼンチンのフィルムフェスティバルから発掘してきたという。

南米の小国、ウルグアイ。 アルゼンチンとブラジルに挟まれたこの小さな国は、2013年に“世界一貧しい大統領、ホセ・ムヒカ”の下、世界で初めて大麻の完全合法化に踏み切った。

何しろ、世界で初めての実験。 世論を二分する騒動の最中で、“大麻入りブラウニーを薬局で売ってみた”というドッキリ動画(実際には大麻は入っていない)を遊びでyoutubeにアップしたところ、思わず90万再生を記録した監督達は、それをキッカケに映画の制作を考えるようになる。

彼等が思いついたのは“ムヒカ大統領の司令で合衆国からウルグアイへ大麻を密輸する”というミッションを与えられ、奮闘するコメディー・ロードムービーだった。 作品には、なんとホセ・ムヒカ大統領本人が出演している。 それもあって、フィクションとノンフィクションの境界がわかりづらくなっている。 しかし、それこそが監督達の目指したところだと言う。

公式発表は捻じ曲げられ、都合の悪い部分はあえて“誤訳”される。 何が真実で、何がフィクションかわからない。私達が生きているのは、そういう世界だ。 この映画を観た後、私達は自分を取り巻く現実に検証の眼差しを向けることが要求される。 面倒でもそういう作業を、ときには行うべきだと言いたいのだろう。


私は合法化後のウルグアイを訪れたことがある。2016年のことだった。

当時は個人栽培は許可されたものの、売買は禁止という状況で、大麻を求める人は種から育てるしかないという状況だった。 大企業の利益を第一に考える国では、有り得ない選択肢だ。 私が泊まっていたゲストハウスのレセプションの女の子を始め、若者が競って土をいじっている。この状況を、自身も農業を営むムヒカ大統領はきっと微笑ましく眺めていたのではないかと思う。

彼が世界で最も高潔な政治家と称されることと、自分でカボチャを育てているのことの間には関係があると私は思っている。

大統領を退いたムヒカ大統領の畑には、大麻は植わっているのだろうか?

正高佑志(医師/Green Zone Japan代表理事)

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